Blog「星の光」

(2025年5月3日)

No.126 古代文字「筆」

古代文字「筆」

「竹」と「聿」(いつ)とからなる会意字。
「聿」は、筆を手に持つ形。
『字統』によると、筆は秦の時代にはじまるとする説もあるが、甲骨にすでに、朱墨で加えられた筆跡を残している。文字が作られた古い時代から、その筆記の具はすでにあり、筆の形式のものがあったと思われるということです。

筆は、歴史の中で跡形もなく朽ちて残らないことが多いので、筆記具のルーツも定かではないのでしょう。
ですが、白川先生が『字統』で書かれているように、文字があるならそれを書き示すなんらかの道具もともに発達していったと考えるのが自然なので、文字と筆記具のルーツはそれほど年代にギャップはないと思います。

明治天皇の妃の昭憲皇太后の歌
「書く文字のつたなきあとも とどまらぬ 石の筆こそ うれしかりけれ」

土曜日ですが祝日(憲法記念日)。
いつも土曜日は休んでいますが、今日は祝日なので、いつもより町が静かで気持ちが落ち着きます。
日焼け対策して、今日もやっぱり、マイブームの明治神宮と新宿御苑。

今日の明治神宮

参拝後、久しぶりに、菖蒲田と蓮池や清正井がある神苑もゆっくり歩いて、明治神宮ミュージアムにも立ち寄り、今開催中の企画展「皇后のまなざし」展をみてきました。


明治神宮神苑の蓮池

明治神宮正参道脇の「明治神宮ミュージアム」

近代国家への第一歩を踏み出した明治時代、天皇の妃として生きた昭憲皇太后。
大好きな人物の一人です。
積極的に洋装をとり入れたり、女子教育や社会福祉に力を注いだりしたことで知られていますが、ミュージアムでゆかりの品々を見ると、ものすごくインテリ。
美意識も高くて、時代への感度も高く、相当な意志の持ち主だっただろうと思われます。

明治天皇は、なんと9万3千首を超える歌を残されたらしいですが、昭憲皇太后も美しい歌を数々残しているようです。
歌は当時の人々のあたりまえの嗜みとはいえ、明治天皇と皇太后の歌はとても清らかです。

「書く文字のつたなきあともとどまらぬ 石の筆こそ うれしかりけれ」

この歌、ネットで調べても全く出てこないのですが、ミュージアムの展示説明によると、石の筆というのは、硬い鉛筆の芯のようなもののこと。
昭憲皇太后は、書をしたためる前に、紙と墨を節約して、何度も上書きできる石の筆で練習してから書いていたそうです。
実際に使っていた石の筆とともに、この歌が紹介されていました。
素敵ですね。。。「つたなきあと」が残らなくて嬉しいわ〜なんて。
節約する皇后を気遣う周囲の人々が安心できるように、これが楽しみょ〜って、あえて詠んだのでしょうかね。
そして、本当にそれが楽しくなってくるのでしょうね…

「皇后のまなざし」展ではありましたけど、
どんな国のどんな文化でも、階層がある世界で、いわゆる高貴な人として生きざるを得なかった人々の「まなざし」が、私には関係ない世界ですが、胸がキュンと切なくなります。

今日のおやつ✨
お隣のマンションに一昨年のクリスマスにできた素敵なCafeのチョコレートブラウニー✨とバラの花びら入りの紅茶

いつもおつかれさまです。
今日もありがとう😘💕

明治神宮の神苑の蓮の池に、なんと、金運の!?ニョロ出現🐍✨


珍しい、つがいの大きな蝶々


神苑の菖蒲田
菖蒲の花は5月下旬から6月にかけてが見頃になるとか…