





古代文字の「魚」魚の象り。
白川静氏の『字統』に掲載されている文字を、できるだけそのままデフォルメせずに書いています。「魚」は、もともと象った魚が違うのか、さまざまな字形がありますが、どれも見るからに魚そのものです。
この字形は、「鮭」の稚魚に一番似ていたので、これから大海に出ていく「鮭」の稚魚のイメージで書いてみました。
実は「鮭」という魚の文形は『字統』には掲載されていません。
ただし、「鮭」の項目は設けられていて、そこには中国の古い書物に登場する「鮭」はフグのことを示しており、日本のサケとは異なるものを指すとあります。
「鮭」という漢字は、「魚」「圭」からなる文字ですので、それぞれの古代文字をパーツとして組み合わせたのが、下の古代文字の「鮭」です。「魚」は、魚の象り、「圭」は、霊的な意味を持つとされる玉の形です。
秋から冬にかけて、鮭の産卵の季節です。
サケは、冬に川底の砂利の間で生まれ、やがて稚魚に成長すると、春にかけて海へと下っていきます。
海に出たサケの稚魚は、1~2ヶ月間沿岸で成長し、その後オホーツク海で夏から秋までを過ごします。
その後さらに、東へ向かい、次の年の6月ころベーリング海に入ります。秋になるとアラスカ湾へ行って冬を越し、春になるとベーリング海にもどってきます。これをくり返しながら、3年から5年ほど海で育つと、サケは生まれた川に戻ってくるそうです。
川を遡上し、底が砂利でわき水がある場所を見つけると、メスが卵を産むくぼみ(産卵床)をほり、そこにオスが寄りそって産卵・放精をおこないます。
産卵が終わると、7~10日ほどでオスもメスもその一生を終えるそうです。
(鮭の一生についての情報源・国土交通省北海道開発局公式サイトより)
古代文字の「鮭」
「川上り いのちをつなぐ鮭の今日 人の明日の血汐となりぬ」(Hoshi no Hikari)
大好物の鮭。
抗酸化作用が高いアスタキサンチンが豊富に含まれています。
2日に一度はいただいていますが、こんな生態を持つサケの命の循環に、ヒトである私たちの肉体も支えられているのですね。
地球上で人間として生きるとき、生き物、植物の命をいただくルールのような宿命は、残酷なようで神秘的にも思えます。一体このようなしくみを誰が考え、誰が作ったのでしょう…。
そんなことを思いながらいただく焼き鮭が、いっそうありがたく美味しく思える今夜の食卓でした。
ついでにもう1首おまけの歌
「焼き鮭のアスタキサンチン、いただきます モリモリパクパク ごちそうさま〜🙏」
お粗末さまでした〜🙏(Hoshi no Hikari)