





お正月三ヶ日、あっという間でした。
今日も朝早くから散歩に出かけて、明治神宮に参拝。
その後もやっぱり徒歩でいくつかの神社に詣でてきました。
早朝の明治神宮・北参道の鳥居
(2025年1月3日撮影)
昨年一番多く訪れた神社は明治神宮でした。
「明治神宮ミュージアム」があり、明治神宮の御祭神・明治天皇と昭憲皇太后ゆかりの美しい品々を見学できるからです。ミュージアムとしての規模は小さいですが、定期的にテーマを変えて企画展示を開催していますので何度でも足を運びたくなります。
日本の素晴らしい伝統文化だけでなく、西洋に意識を開いていった時代の新しい視野を楽しむことができます。
例えば、昨年春の「受け継がれし明治のドレス」展。
昭憲皇太后は、皇后として初めて洋服を取り入れた人物として知られていますが、日本の優れた伝統技巧を活かした繊細な織物に、豪華絢爛、洋花のバラのモチーフを刺繍で施した大礼服のドレスは本当に素晴らしかったです。
日本の繊細な伝統美と、時代が変わっていく大きな躍動感とが絶妙に混じり合って、異質なものが融合していくような…。
伝統の維持継承とは必ずしも、純粋保存というだけでなく、人々が生きるダイナミックなプロセスの中で、新しい形と出会って少しつづ表現が変わっていくこともあっていいのではないかと…そんな思いを新たにできるのが、私にとっての明治神宮ミュージアムです。
(令和6年開催の明治神宮ミュージアム企画展示「受け継がれしドレス」https://www.meijijingu.or.jp/up_img/1709089085-298107.pdf)
正参道沿いにある明治神宮ミュージアム入口
(令和6年4月撮影)
今は、「明治天皇と宮中の文化」展。令和7年3月9日まで開催。
開館は午前10時から午後4時30分まで。木曜定休。
12月からほぼ毎日UpしてきたBlog記事、たくさん日本の神々やそのゆかりの神社などのこと書きました。こんなタイミングで、こういう歌でなんですが、大好きな現代短歌を紹介します。
10年くらい前に彗星の如く現代歌壇にあらわれたらしい歌人・木下龍也の歌集から一首。
この歌人の他の歌集を読んだことはないのですが、1冊読んでとても素敵なセンスの持ち主だなと思いました。まだお若い方のようですが、下の短歌は特にそのセンスが際立っていて大好きです。
「数珠・聖書・仏・十字架・神・御札こちら信仰回収車です」
(木下龍也,『きみを嫌いな奴はクズだよ』, 2016第1刷, 2023第8刷発行, 書肆侃侃房)
ところで、日本の神社、日本の神さまって、どのような存在なのでしょう。
👉すみません、わかりません。思うところはたくさんありますが、またいつか、言葉になった時。
ただ、この短歌は、神を否定したくて紹介したわけではありません。
私は子供の頃から一家でよく神社に参拝に行き、神社が大好きでした。
ですが、信心や、信心業、宗教のことはよくわかりませんので、特定の信条に依らないかかわり方をしていきたいと思っています。
Blogでは、神道の信仰を大切にしておられる方々には失礼な書き方もたくさんしていると思いますし、お叱りも受けそうですが、
アカデミックな文章ではなく、日々の雑感ということでご容赦いただければ幸いです。
私は、暦の上での年間神事にも関心を持っていますが、とりわけ心惹かれるのはやはり、亀甲獣骨文字(占卜の文字)をはじめとする神々の世界と結びついた古代文字や紋様など。
非物質次元のことが自明のことだった時代、見えないものとのつながりを捉えて物質次元で目に見えるように表現した形です。
文化的表象としてそれらの意味や効能!?、価値を理解したいと思っています。
もっというと、文字や模様をはじめ日常の生活空間にあふれているものの意味や価値は、今とこれからをより楽しく生きていくことに豊かな示唆を与えてくれると感じるからです。
今日は最後になりましたが、古代文字で「神」を書いてみました。
金文「神」
「申」を声符とする形声文字。「申」(さる)の古代文字が「神」の初文。
「申」は電光が斜めに屈折して走る形で、神威のあらわれるところ。中国の古い文献によると、神は天神、すなわち自然神のことで、祖霊を含むことはなかった。のちに祖霊を含むものとみられる。(『字統』より抜粋)(cf.Blog No.20)
古代文字「神」
「祝」のしめすへん(礻)が祭卓をあらわすように、しめすへん(礻)は、神や祭祀にかかわることを意味する。つくりの「申」の部分は、上の金文の「申」と同じ。