Blog「星の光」

(2025年1月23日)

No.47 古代文字「猫」と今日もがんばるニャンコたち

古代文字「猫」
苗(びょう)を声符とする形声字
古代は、猫は呪能があると思われて不気味なものと感じられていたらしいです。

今日も地震、大きな被害もなくよかったです。

一昨年の夏、テレビを断捨離した後、スマホでネットをダラダラ見てしまう時間もできるだけ短くするようにしてきました。
生活のスタイルを変えるために、それなりの意志が必要かと思っていましたが、意外にすんなりテレビやネットなし生活が自然に馴染めました。
実際、外側からの刺激が少ない時間は快適で、精神衛生上とても良いものだと実感できるからだと思います。

そして、生活を変えて初めて知った感覚がありました。
それは、テレビ・スマホなしの時間を大切にしはじめたら、時間という宝物、一瞬一瞬の時が大喜びで、私のもとに帰ってきてくれたような、そんな感覚‥‥です。
時間が喜んでくれているだなんて、おかしな表現ですが。

毎日お散歩生活、Blog書いて優雅にやってるように見えるかもしれないですが、やっぱり日々働くってメンタル的に大変。
毎晩その日のルーティンを済ませて、床に就くまでのわずかな時間がホッとできる時です。

この時ばかりは、クオリティも問わず、有益か否かも考えず、単純に楽しいだけの時間を過ごすようにしていますが、やっぱりこの時間もアナログな過ごし方に変わってきました。
気に入っている過ごし方はいろいろありますが、一つはニャンコものの雑誌やニャンココミックを読む時間です。また今回も古代文字を知るには何の役にも立たない話で恐縮ですが、しばしば、深谷かほるの連載コミック『夜廻り猫』を読んでいます。

コミック 深谷かほる作『夜廻り猫』と『夜廻り猫の雑貨店』(講談社 刊)

『夜廻り猫』は、もともとはネット漫画でしたが、ちょっとしたブームになり、第21回手塚治虫短編賞などいくつものアワードで受賞しています。
2017年に第1巻が発行され、今ではシリーズ第11巻まで発行されています。全てが8コマ漫画で構成されていて、このうちいくつかはNHKでTVアニメ化もされました。私はコロナ禍に第1巻に出会って以来のファンです。

『夜廻り猫』の主人公は、悲しみや寂しさ辛さなど、人間の涙の匂いを嗅ぎ分けられる「えんど」(遠藤平蔵)っていう野良猫です。
えんどには、命を救って育てている「じゅーろ」(重郎)という子猫がいて、じゅーろをいつも懐に抱っこしながら、夜な夜な街を歩きます。じゅーろを食べさせるために食べ物を探しながらも、社会の片隅で一人泣いている人間のところにそっと現れ寄り添って、話を聴いて心に温かい火を灯してあげるという短編。

えんどやじゅーろの他に、ニィや元重郎、帽子ネコ、ラミや雑巾野郎やワカルなど、個性豊かで優しいネコたちと、幾人かの優しい人間たちも登場し、猫同士、猫と人間、猫とその他の生き物たちとの日常の心温まるやり取りが、8コマの中に展開されていきます。

どのお話でも、泣いている、あるいは泣きそうな人に「話してみなさらんか」と現れるえんど。
えんどに、理不尽でやりきれない思いをポツポツとこぼし始める人。
やがて、その人も、過酷な野良生活の中で人間を励まそうとするえんどやじゅーろに心打たれて、ひとしきり話した後に、なけなしのお金でエンドたちにご飯を分けてあげたりするのです。

野良ニャンコと人間、種族を超えての温かなやりとりが、ささやかに展開される日常生活世界。
もしかして、見えないところでこんな世界が本当に展開されていたりして!?と思わせてくれる愛と希望の優しい8コマ漫画なのでした。
いつもハッピーエンドに終わるのですが、優しさの中にも、人間の幸せってなんだろう!?あなた、今、ほんとに満たされてますか!?と問いかけてくるような本質的な魅力がキラリ✨と光るコミックです。

多分、人は、辛い時、人に優しくされることで立ち直っていくのでしょう。ですが、人の助けや優しさに頼れず独りで起き上がらねばならない辛さと絶望の淵にあるときでも、他の人に優しくすることで自らが救われていく…そういうこともあると思います。
そういう思いを経験した人の優しさには凄まじい力が宿るというのか、ただいるだけで他の人の心を満たせるようになるのだと思います。
ですが、これはニンゲンのこと。
人に身近な小さな生き物たちの存在がこの上なくありがたいのは、こうした人間の小難しい理屈抜きで、ただ、そこにいて勝手気ままに振る舞っているだけで、私たちを癒してくれることです。

何もできず、何の役にも立てなくても、ただいるだけで人の光となって、ただいるだけで愛される存在。
いてくれるだけでいいと言われる存在。
今度生まれてくる時は、そんなニャンコみたいな小さな生き物となり、優しい人のそばで暮らしたい😺

今日も野良ニャンコたちは、そんな風に街中のあちらこちらで人間を励ましてくれています。
時には、「ただ寝ているだけ」を頑張っているニャンコ、いつもいつも、私たちを支えてくれて、ありがとう💓

スヤスヤ眠る野良の茶トラにゃんこ。伊勢神宮お祓い町の酒屋さんの前の酒樽の上で。この辺りには野良猫が多いです。

近所の野良ちゃん

コロナ禍にネットで購入して、すごく癒されたモール人形のニャンズ。
モール人形というのは、細い針金の周囲にポワポワの細かい毛がついている手芸用のモールを曲げて、いろんな形にしたものです。

身長3.5cmの後ろ姿もめちゃめちゃ可愛いです👏

シロネコ珈琲店の「バレンタインブレンド」のドリップバッグ
このニャンコたちをみただけで癒されます。

警視庁交通部の自転車SAFETY ACTION
ニャンコのゆるキャラも頑張ってます!
「自転車ヘルメット猫」(左)と「警視庁猫」(右)
@工事現場の囲い塀