





「一瞬と永遠の時が出会う午後 霊獣 龍が空を描く」(Hoshi no Hikari)
文字や自然や美しい存在を眺めていると、言葉が溢れてきます。
私にとっての短歌の魅力は、少しの自由と少しの制限の中で、文字の連なりが生み出すダイナミックな世界観と、ポツポツと言葉を紡ぐ、ボッチなのにひだまりのような暖かい時間の流れです。
書道もそうですが、道と名のつく伝統文化や歴史あるものには、その美しさを継承するためのさまざまな決まり事があり、それらは時にはとても窮屈で、クリエイティビティに制限を課すものに感じられます。
型を学び、型の価値を感じつつも、そこから抜け出ようとする力、制限を踏み越えようとする力、そんな力が私には魅力的に感じられるのです。
なので、やはり破るための型ありきで面白さも増すのかもしれません。
私は、伝統的な書道を習っていたので、やはり伝統が基礎にありますが、それでも書作するとき、どうしても、書道では御法度と言われていること、ルール破りをしたくなります。
実際、こんな場所に落款を押すのはおかしい、と、書家の先生方がひっくり返りそうなところにもポコっと平気で押印しています。
それが世間で評価されないことも知っていますが、私にとって書は、エネルギーが躍動するプロセスのようなもの。
ですから、書道の世界を去って、独りで現代アートとしてやっていると説明することで、自分の作品の居場所を作ってきました。
ひとりで歩むのは不安で孤独でもあるのですが、やっぱりこれが私らしいとも感じています。
私の吉祥「龍」。
「龍」は霊獣。水を飲むとき天界から降ってくると言われています。
見えないものと見えるものをつなぎ、天界を垣間見せてくれるような存在。
古代文字「龍」